ユーロ下落、米雇用統計で


7/11 日
ユーロがすべての主要通貨に対して下落した。米国6月の雇用統計が期待はずれだったうえに、ユーロ圏の債務危機がより大きな加盟国にも拡大する可能性への懸念が高まったためだ。米国6月の非農業部門就労者はわずか1万8,000人の増加にとどまり、エコノミストらが予想した12万5000人の伸びをはるかに下回った。このため、世界的な成長見通しに対する市場の自信が揺らいだ。一方、進行中の債務危機が市場参加者らの関心をとらえるなか、ユーロ圏の大きな加盟国、特にイタリアの安定性が懸念された。 イタリアの政治情勢と、来週明らかになる見込みのストレステスト(健全性審査)の結果をイタリアの各銀行がどのように受け止めるかが懸念され、イタリアの銀行株や債券が大きく圧迫された。イタリアの10年国債はこの1週間で、利回りがユーロ導入後最高の水準(価格は最安値)をつけ、イタリア国債のデフォルト(債務不履行)に対する保証料は8日に急騰した。ユーロはドルに対して1日で0.01ドル以上も下落し、英ポンドに対しては1%以上も下がった。また、投資家が安全資産に逃避したため、円とスイスフランに対しても1.5%超下落した。 また、投資家らは、ギリシャへの救済措置の仕組みが明らかになることを、まだ待っている。野村証券のG10外国為替戦略ヘッド、ジェンス・ノルドウィク氏は、「欧州の政策担当者は本当に後手に回っている。小国の問題を処理しなければ、大国に対応することが極めて難しくなることが問題だ」と指摘した。 米国6月の雇用統計を受け、ドルは円に対しても大幅に下落し、81円00銭を割り込んだ。米国の債務上限の限界が迫っていることも、ドルを敬遠する投資家の姿勢につながっている。ユーロ圏諸国の財務相はギリシャの救済措置について協議するために会合を持つ予定で、欧州各銀行のストレステストの結果発表も予定されており、ユーロに一段と売り圧力がかかる可能性がある。1ユーロ=1.42ドルを割り込むと、ユーロは下値を1.41ドルまで広げ、さらに1.40ドル程度まで下げ余地を広げる可能性があるとアナリストらは言う。悪影響がユーロ圏の大きな加盟国にも拡大する兆しや、ソブリン債利回りの差(スプレッド)がさらに広がることなどがあれば、ユーロに一段と厳しい影響が及ぶ公算が大きいとアナリストらはみている。
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