ドル79.50円付近、ギリシャ総選挙次第で日銀緩和含みも円安にはならないとの声 - 5.23 日
ドルは79.50円付近。ユーロ/円とともに停滞している。
日銀は前日、金融政策の現状維持を決めたが、市場では早くも臨時の金融政策決定会合の可能性が指摘され出した。前日、白川方明総裁は欧州債務問題を「もっとも強く意識すべきリスク要因」と指摘したが、次回の定例会合は6月14日からで、会合終了後の17日にギリシャの総選挙が予定されている。ギリシャ総選挙の結果によっては再び金融市場が混乱しかねないためだ。
ただ、三菱東京UFJ銀行・市場企画部の内田稔チーフアナリストは「ギリシャ総選挙を受けた金融市場の混乱度合いによっては追加緩和もありうるが、ドル/円への影響はほとんどないとみている。2月14日の追加緩和後の円安進行がむしろ例外だった」と指摘している。ユーロ/円は99.99円付近で停滞。「目立った商いがない」(大手邦銀)との声が出ている。この大手邦銀によれば、通常ユーロ/円を購入する主体は国内勢では主に機関投資家だが、今日は注文が出ていないという。6月1日の5月米雇用統計までは動きにくい展開が続くとみているという。ユーロは99.99円付近。100円ちょうどを挟んで一進一退が続いている。前日のニューヨーク時間に3カ月半ぶりに100円割れとなったが、「久々の99円台ということで、一部の個人投資家の買い意欲が出ているとみられる」(FX会社)との声が出ている。きょうはドルが79.40―79.50円付近で底堅く、円全面高の様相にはなっていないことも、ユーロ買いに向かいやすくしているという。
ただ、「ユーロは海外の短期筋が相場を主導している」(同)とされる。きょうの日本時間夕方からはドイツ、ユーロ圏の景況感指数が相次いで発表されるが、結果次第ではユーロが再び下げ基調を鮮明にしかねない。前日までのユーロ/円の急落で損切りを迫られている投資家も多いとされ、様子見を決め込む投資家も多いようだ。豪ドル/米ドルは0.9757米ドル付近。HSBCが発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値が前月から低下したことで、一時0.9733米ドル付近まで下落したものの、すぐに買い戻され、影響は限定的となっている。
HSBCが発表した5月の中国PMI速報値は48.7となり、4月確定値の49.3から低下した。景況感の改善と悪化の分岐点となる50は7カ月連続で下回った。
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