ユーロが対ドルで10年7月来安値圏、域内債務問題で景気懸念 5/28 日 - 5.28 日


ユーロ・ドル相場が1ユーロ=1.25ドル台前半で上値の重い展開となっている。経営難に陥ったスペインの一部銀行をめぐる懸念がくすぶる中、同国債利回りの上昇圧力が再び強まっており、ユーロに下押し圧力がかかった。ユーロは一時1.2510ドルと、2営業日ぶりの水準まで下落。午後1時38分現在は1.2534ドル前後で推移している。前日の取引では、先週末に行われたギリシャの世論調査で国際支援の条件となる財政緊縮を受け入れている政党の支持率上昇を背景に一時1.2625ドルまで値を戻す場面も見られていた。 ユーロ・円相場は1ユーロ=99円79銭を上値にじりじりと水準を切り下げ、一時は99円53銭まで下押しされた。同時刻現在は99円60銭付近で推移。 一方、ドル・円相場はユーロ主導の展開が続く中、午前9時過ぎに付けた1ドル=79円64銭から、79円46銭まで軟化。79円台半ばを挟んで上下する展開となっており、同時刻現在は79円48銭付近で取引されている。 スペインのラホイ首相は28日、マドリードで記者会見を開き、同国政府が、経営難で一部国有化された国内3位の銀行バンキア・グループの救済で市場からの資金調達回避を図る中、欧州当局には指導力を示すよう訴えた。バンキアの親会社BFAは28日に電子メールで、2011年の損失が33億2000万ユーロに上ったことを明らかにしている。 スペインの経済・競争力省の当局者は28日の電話インタビューで、政府がバンキアの資本増強に向けて債券を用いるかの判断を下しておらず、決定まで2-3カ月かかるだろうと説明。27日には、スペイン紙パイスが、同国政府が公債を投入する計画だと報じていた。

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