円が対ドルで1カ月ぶり安値、80円台半ば-日本株下げ渋りで - 6.22 日


ドル・円相場が一時1ドル=80円台半ばと、約1カ月ぶりの水準までドル高・円安が進んだ。前日の米国株式市場が大幅安となったものの、この日の日本株は下げ渋る展開となったことから、円売り圧力につながった。 この日の東京株式相場は、3営業日ぶりに反落して始まったが、午後の取引では日経平均株価がプラス圏に浮上する場面も見られるなど下げ渋る展開が続いた。ドル・円相場は午後に一時80円52銭と、5月12日以来の水準までドル高・円安が進み、午後3時33分現在は80円42銭付近で取引されている。 前日の海外市場で一時1ユーロ=101円63銭と、5月22日以来の水準まで円安が進んでいたユーロ・円相場は、朝方に100円38銭まで円が反発。午後にかけては円がじり安に展開し、一時は101円13銭を付ける場面も見られた。 一方、21日に米国で発表された経済指標は、5月の中古住宅販売が前月比で市場予想以上の減少となったほか、先週の新規失業保険申請件数は市場予想を上回った。さらに、フィラデルフィア連銀が発表した同地区の6月の製造業景況指数は2カ月連続のマイナスとなった。 ユニオン・バンクのトレーダー、白井万雄氏(ロサンゼルス在勤)は、米金融当局は経済見通しで失業率の予想を修正してきているので、景気減速に対して「きちっと認識をしている」と指摘。そうした中、恐らく相当程度の人が量的緩和第3弾(QE3)を期待していたのではないかとし、期待先行で構築されたドル売り持ち高の解消を余儀なくされている感があるとしている。 また、欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会が21日発表した6月のユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)もマイナス19.6と、5月のマイナス19.3から悪化している。

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