ユーロ96.93円付近、日銀追加緩和見送りで円がじり高 - 7.12 日


 ユーロは96.93円付近。11日の安値96.99円を割り込んで6月4日以来の安値となっている。日銀が追加緩和を見送ったことで円がジリ高となっている。 日銀の金融政策決定会合の結果公表後にドル/円は急激な上下動となったが、80円乗せはならず、上値の重さを確認する格好となった。シンガポールの金融機関のディーラーからは「(結果公表後に)買ったのは短期筋のみ。東京のフローは売りだけだった」との声が出ている。特に80円ちょうど付近では日本の実需筋の売りが多く出ていたという。  このディーラーは「世界的に金融緩和モードが強まるもと、安全資産として債券に資金が向かっている。円債よりも米国債の方が利回りの低下余地がある以上、ドル/円の頭は重いのだろう」と話した。 ドル/円は日銀の金融政策決定会合の結果が公表され始めると一時79.97円まで上昇した。「短期国債の買い入れを増額するという(ニュースの)ヘッドラインが出てきたため、それを追加緩和と受け止めた向きが円売りを強めた」(大手邦銀)との見方が出ている。きょうはブラジルや韓国が利下げに踏み切っており、市場の一部では日銀の追加緩和への期待感がくすぶっていたという。  しかし、「冷静に考えてみれば、工夫こそあれ金融政策は現状維持なわけで、ドル/円の上昇は長続きしなかった」(同)。80円付近ではドル売りが待ち構えていたことも、ドル/円の一段高を阻んだ。

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