ドル下落、米財政の崖懸念で売り-対ユーロ1カ月ぶり安値 - 12.3 日


ドルが下落。対ユーロでは約1カ月ぶりの安値を更新し、対円でも1ドル=82円台前半を中心に上値の重い展開となった。米国で「財政の崖」回避に向けた交渉が難航していることから、景気の先行き不透明感を背景にドル売り圧力がかかった。 ユーロ・ドル相場は午前の取引で一時1ユーロ=1.3047ドルと、10月23日以来の水準までユーロ高・ドル安が進行。その後もドルは弱含みに推移し、午後3時15分現在は1.3032ドル付近で推移している。前週末の海外市場で一時82円75銭と、6営業日ぶりのドル高値を付けていたドル・円相場は早朝に一時82円27銭まで下落。82円51銭まで値を戻す場面も見られたが、同時刻現在は82円34銭付近で取引されている。 今週は7日に11月の雇用統計など主要な米経済指標の発表が控えている。この日の米国時間に米供給管理協会(ISM)が発表する11月の製造業景況指数は51.5と、前月の51.7をやや下回る水準が見込まれている。 ドイツ連邦議会(下院)は11月30日に最新のギリシャ救済パッケージを承認した。メルケル首相は独紙ビルト日曜版とのインタビューで、ギリシャの財政収支が黒字に転換すれば、欧州首脳が債務の減免を検討する可能性があると語っている。 ユーロ・円相場は前週末の海外市場で一時1ユーロ=107円67銭と、4月23日以来の水準までユーロ高が進行。この日の東京市場でも107円台を維持し、午後3時15分現在は107円30銭付近で取引されている。 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、欧州安定化メカニズム(ESM)と欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の格付けを引き下げた。両者を支える国々の間の信用リスクの高い相関関係を指摘している。

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