円ほぼ全面安、対ドルで一時94円台-日銀新体制への緩和期待 - 2.6 日


円がほぼ全面安。日本銀行の白川方明総裁の任期満了前の辞職表明を受け、新体制下で日銀の金融緩和路線が強まるとの観測が広がった。ドル・円相場は一時、約2年9カ月ぶりに1ドル=94円台を付けた。 午後4時18分現在のドル・円相場は93円81銭前後。一時は2010年5月以来の水準となる94円06銭まで円安が進んだ。 あおぞら銀行市場商品部の諸我晃次長は、「日銀の新総裁が決まるのが早まったので、金融政策の方針が新たになるのも前倒しになったということだ」とし、「95円はもう視野に入ってきている」と話した。 ユーロ・円相場も一時、1ユーロ=127円71銭を付け、10年4月以来の円安値を更新。諸我氏は、ユーロ高と円安がかなり進んできているため、あすの欧州中央銀行(ECB)会合では「ユーロ高についてのコメントがなされるかどうか、ユーロ高・円安のトレンドが確認されるのかどうか」が焦点になると語った。 一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.35ドル後半でもみ合っていたが、1.3600ドルには届かず、午後には1.35ドル半ばまで伸び悩んだ。 日銀の佐藤健裕審議委員は6日午前、前橋市内で講演し、政府や日銀はこれまでも成長力強化に取り組んできたとしながらも、「これまでの延長線上の政策で2%という数字はなかなか現実感を持って受け止めにくく、これまでとは次元の異なる相互の取り組みが必要とされている」と述べた。 一方、国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事は6日午前、内閣府に甘利明経済再生担当相を表敬訪問し、日本の脱デフレ・成長政策への支持を示した。リプトン氏は麻生太郎財務相とも会談。財務省幹部は、為替は議題に上らず、通貨安競争への懸念も示されなかったと記者説明した。

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