円が上昇幅失う、日銀新総裁の緩和強化期待-対ドル93円後半 - 2.7 日


午後に入り円が上昇幅を失う展開となった。日本銀行の白川方明総裁が辞任の前倒しを表明したことを受けて、次期総裁下での緩和策強化期待が根強く、じりじりと円売り圧力がかかった。 ドル・円相場は午前の取引で1ドル=93円30銭まで円高に振れた後は円が伸び悩みとなり、午後には93円71銭まで円が水準を切り下げた。午後4時11分現在は93円63銭付近で取引されている。ユーロ・円相場も午前に1ユーロ=126円04銭まで円が上昇していたが、午後には126円86銭まで円が下落。同時刻現在は126円75銭付近で推移している。 イタリアでは、24、25日の議会選挙を控えて、前首相のベルルスコーニ氏が支持率で民主党のベルサニ党首に僅差に迫っている。IG証券のマーケットアナリスト、石川順一氏は、ベルルスコーニ氏の躍進はイタリア国民の「緊縮疲れ」を示唆しているとし、これまでの財政健全化路線が大幅に後退するといった不安心理がユーロの上値を抑えている面もあると指摘する。 そうした中、ECBはこの日、金融政策決定会合を開く。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想 では、政策金利は現行の0.75%に据え置かれる見通し。 ギリシャのストゥルナラス財務相は6日、アテネで行われたブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」と語った。また、フランスのオランド大統領は5日、ユーロ圏の為替政策を決めるのはECBだけではないとして、域内各国政府にも欧州連合(EU)条約によってその力が与えられているとの見解を示している。

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