キプロスは破綻回避、国内2位の銀行整理へ-支援条件で合意 - 3.25 日
キプロスは100億ユーロ(約1兆2400億円)の金融支援と引き換えに支援国などから求められた国内銀行システムの縮小を受け入れ、無秩序なデフォルト(債務不履行)とユーロ圏離脱という事態を免れた。
債務危機再燃や市場の混乱を回避するための徹夜交渉の末、キプロスのアナスタシアディス大統領はドイツが率いる債権団の圧力を受けて、国内2位の銀行キプロス・ポピュラー銀行の整理に同意した。
欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)は25日未明、ブリュッセルで記者団に対し、「実現可能な最善の解決策がなく、厳しい選択肢しかなかった」と説明した。
キプロスは16日にいったん債権団および国際通貨基金(IMF)と救済策で合意したものの、19日になって支援の条件とされた預金課税法案をキプロス議会が否決したことで、キプロス問題は振り出しに戻っていた。
キプロス合意を受けユーロは上昇。ブリュッセル時間25日午前4時40分(日本時間同日午後0時40分)現在、0.3%高の1ユーロ=1.3033ドル。
アナスタシアディス大統領がファンロンパイEU大統領、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、ラガルドIMF専務理事らと暫定合意に達したことで交渉の行き詰まりは打開された。その後、ユーロ圏財務相会合で合意内容が承認された。