ドルが下落、アジアと欧州の株高で安全需要後退 - 4.25 日


ロンドン時間25日午前の外国為替市場でドルは下落。アジアと欧州の株式相場上昇で安全資産需要が後退した。ロンドン時間午前8時29分現在、ドルはユーロに対し0.3%安の1ユーロ=1.3048ドル。対円も0.3%安い1ドル=99円24銭。ユーロは対円でほぼ変わらずの1ユーロ=129円48銭。11兆ドル(約1100兆円)に上る外貨準備を管理する世界の中央銀行はかつてない額の株式を買い入れている。国債利回り低下を背景に、リスクを嫌う運用担当者さえもが株式に向かっている。 英セントラル・バンキング・パブリケーションズとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が60人の中銀当局者を対象に今月実施した調査によると、23%が現在株式を保有しているか、購入を計画していると回答した。外貨準備高2位の日本銀行は4日、指数連動型上場投資信託(ETF)の保有を2014年末までに現在の2倍余りの3兆5000億円に増やす方針を表明。イスラエル中銀は昨年、初めて株式を買い入れ、スイスとチェコの中銀は準備高に占める株式の比率を10%以上に引き上げた。 BNPパリバ・インベストメント・パートナーズの公的機関担当世界責任者、ゲーリー・スミス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、「この1年余りの間に私は中銀当局者103人と分散投資に関して話し合った」とした上で、「外貨準備が増えれば、分散投資の圧力も高まる。全ての中銀が今後すぐに株式を購入するわけではないが、その方向に進む中銀が増えている」と説明した。 米連邦準備制度や日銀、イングランド銀行の景気刺激策を受け国債利回り が過去最低水準の付近で推移する中、中銀の資産運用担当者は国債に代わる投資先を探している。この10年間で世界の中銀の外貨準備は約8兆5000億ドル増加、通常の為替管理に必要な水準を上回っている。

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