円は上昇幅縮小、株高背景に円売り圧力-世界的緩和で下値限定 |5/8 日 - 5.8 日


円が上昇幅を縮小。日本株を含めたアジア株の上昇を背景に、朝方は高く推移していた円に売り圧力が強まった。 この日のドル・円相場は朝方に一時1ドル=98円64銭と今週に入ってからの円高値を更新したが、金融機関からの仲値公表が集中する午前10時前後から円の上昇幅が縮小した。TOPIXが4年8カ月ぶりに1200ポイントを回復する局面では、99円15銭前後まで円が売られた。午後3時37分現在は98円90銭前後で推移している。 ユーロ・円相場は一時1ユーロ=128円98銭と前週末3日以来の円高水準まで円が買われた後に129円台後半まで戻した。豪ドル・円相場は1豪ドル=100円41銭前後を付けた後に円売りが優勢となり、一時101円台に乗せる場面があった。同時刻現在のユーロ・円は129円66銭前後、豪ドル・円は100円80銭前後でそれぞれ推移している。 オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)がECBに次いで政策金利の引き下げを実施するなど、世界的な金融緩和の流れが浮き彫りになる中、これまで日本銀行の大胆な金融緩和期待を背景に売られてきた円の下落幅も限定的となっている。 衆院解散・総選挙が確定的となった昨年11月半ば以降、円はドルに対して2割下落。黒田東彦日銀総裁が4月に総裁就任後初めて開いた金融政策決定会合で異次元緩和を決定してからは、100円台に接近しては戻すという展開を繰り返している。

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