海外株:上昇、S&P500種は3月以降で最大の上げ - 8.11 日


米株式相場は反発。S&P500種株価指数は5カ月で最大の上げとなり、週間での下げを埋めた。中東での危機をめぐる懸念はあるものの、ウクライナでの緊張緩和の兆候が材料視された。S&P500種株価指数は前日比1.2%上昇の1931.59。上昇率は3月4日以降で最大。ダウ工業株 30種平均は185.66ドル(1.1%)上げて16553.93ドル。



ロシア通信はこの日、ロシアがウクライナでの衝突鎮静への努力をしていると報じた。これに反応し株式相場は上昇。また午後にインタファクスがロシア国防省を引用し、4日からウクライナ国境付近で行われていた軍事演習が終了し、部隊がそれぞれ所属する基地に帰投すると報じると、相場は上げを拡大した。S&P500種は7月24日に1987.98の過去最高値を付けて以降、前日までに3.9%下落。ウクライナ情勢のほか、イスラエルとハマスの対立激化も嫌気された。

欧州株式相場は下落。フランスとドイツの株価指数は日中取引で、最近の高値から10%余り下げた。指標のストックス欧州600指数は週間ベースで3月以来の2週続落となった。この日は独DAX指数 が7月3日に付けた過去最高値から一時11%下げたほか、仏CAC40指数は6年ぶり高値を付けた6月から10%安となった。DAX指数は前日比0.3%安で、これまでの最高から10%下落。CAC40指数はほぼ変わらずで終了した。ストックス欧州600指数 は0.6%安の324.91で引けた。これは3月以来の安値で、日中に1.4%下落する場面もあった。

東京株式相場は大幅反発。地政学リスクの後退や為替の円高一服が好感され、国内株式需給への期待も後押しした。業績評価の動きも加わり、保険株が業種別の上昇率トップ。化学など素材関連、電機など輸出関連、食料品株などが幅広く買われ、東証1部33業種中、ゴム製品を除く32業種が高い。



投機家による小麦相場下落を見込む売り越しが6月以降で初めて減少した。黒海周辺からの供給に支障が出るとの見方が広がり、価格は1カ月ぶりの高値に上昇した。米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、小麦の先物とオプションの売越残高は5日終了週に6万7033枚となった。前週は7万1968枚だった。

中国からの経済データ発表を受け、銅先物相場は反発。



天然ガス先物相場は続伸。

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