ユーロ圏債務不安は続く、日本はEFSF債務を買う - 1.11 日


ユーロが小幅反発し、ドルと円に対して4カ月ぶり安値から持ち直した。欧州の債務危機に対する懸念が一時的に緩み、先週ユーロを手放したトレーダーが買い戻しに動いた。 だが、ユーロ圏の国債市場で緊張が高まれば、ユーロの反発は一過性のものとなりかねないと、アナリストらは警告した。一方、日本が祝日で薄商いとなる中、ドルは米国債利回りの低下を受け、円に対しては下げ圧力がかかった。

 高水準の財政赤字を抱えるため、以前からユーロ圏で最も経済が脆弱(ぜいじゃく)な国のひとつとされるポルトガルは、市場心理を占う試金石となっている。ポルトガルは12日に国債入札を予定しているが、投資家は同国の経済見通しに神経質になっているため、入札は不調に終わる可能性があるとアナリストみている。

 ドイツのメルケル首相は10日、同国政府はポルトガルに欧州の救済策を受け入れるよう圧力をかけてはいないとし、必要に応じて救済を申請するのは加盟国が個別に判断することだと述べた。サットン氏は10日の相場について、「(ユーロ圏の)クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でスプレッドが拡大していることもユーロを下支えしたのは間違いない」と述べた。「欧州中央銀行(ECB)が公表した国債買い入れ状況も材料視された。買い入れ状況はこれまでと変わらなかったが、 ECBは国債買い入れを続けるとの観測が広がった」と続けた。ドル買い・円売りを行うトレーダーにとって、この日唯一のマイナス要因となったのは米国債利回りの低下だった。これはドルにとって悪材料だったとサットン氏は述べた。

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