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ドル反発、投資家のリスク回避でユーロ下落 - 5.6 日

世界的な景気減速への懸念と商品相場の急落が相まって、長らく敬遠されてきたドルが大幅に反発した。 主要通貨バスケットの実効相場を示すドル指数は、1日の上昇率としては昨年11月以来の伸びを示した。一方、ユーロは、欧州中央銀行のトリシェ総裁による予想外のハト派的な発言や全般的なリスク回避の動きが重しとなり、ドルに対しておよそ2%下落した。 米労働省が発表した4月30日までの週の失業保険新規申請件数が予想に反して増加し、今週各国で発表された一連の軟調な経済指標に加わったことから、世界的景気回復の減速懸念が高まった。 結果として市場参加者は、このところ高値圏で推移していたユーロなどの通貨や、ドル建てで事実上ドルと逆相関の関係にある商品の持ち高を縮小した。5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所では原油先物の終値が1バレル=100ドルを割る一方、銀先物は8%安となり、ドル相場をさらに下支えするかたちとなった。 しかし、ドルは安全通貨の円に対しては、主要7カ国(G7)による3月18日の協調介入以来となる80円割れの水準に沈んだ。米国4月の雇用統計の発表を6日に控え、投資家の間では特に警戒が広がっていた。雇用統計が予想外に弱ければ、世界的な景気減速への懸念に拍車がかかりかねないとアナリストらは指摘している。
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