ユーロ急騰、ギリシャ懸念緩み - 6.6 日


ギリシャに対して金融支援が行なわれるとの期待が高まりユーロが急騰した一方、極めて低調な米国5月の雇用統計を受けてドルが大半の通貨に対して下落した。巨額な債務を抱えるギリシャが次回の金融支援を受け、さらに新たな融資も受ける可能性が高いと伝わり、ユーロはドルに対して4週間ぶりの高値に跳ね上がった。 欧州中央銀行は6月9日に定例理事会を開催する。今回の理事会では、7月の利上げを示唆すると広く予想されている。一方、米連邦準備制度理事会は、年内は政策金利を据え置くとみられている。この見通しは、3日に発表された雇用統計でさらに強まった。 アナリストらは、ユーロが現在の水準から、1.4600ドル〜1.4900ドルの新たな取引値幅に移る可能性があるとみている。ニューヨーク市場の朝方に米労働省が発表した5月の非農業部門就労者は、民間部門がほぼ1年ぶりにわずかな雇用の伸びにとどまり、5万4,000人の増加だった。予想をはるかに下回る雇用の増加を受け、ユーロ高・ドル安の展開となった。米国の景気減速懸念が強まり、投資家は安全逃避先をいつものように円とスイスフランに求めた。スイスフランは、安全逃避需要と強いファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を裏づけとして、ドルに対し過去最高値を更新した。ドル指数も、1カ月ぶりの安値に低下した。

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