スイスフラン、安全逃避先として買われる - 7.26 日


スイスフランがドルとユーロに対して上昇した。米国債の債務不履行(デフォルト)の可能性が高まっていることやギリシャ問題の長期化を背景にドルとユーロが下落し、スイスフランを選好する動きが拡大した。ドルは過去最安値となる0.8021スイスフランをつけた。また、スイスフランはユーロに対して前営業日比1.5%高となった。ユーロはギリシャを中心とする欧州債務危機から悪影響を受け続けており、引き続きスイスフランがドルとユーロに対して最高値を更新する背景となった。 行き場をなくしたドルは円に対しても下落し、3月の介入以来の安値となる78円05銭まで値を下げた。ただ、トレーダーらは日本政府が円高の抑制に動く可能性を警戒したため、過剰な円買いには消極的だった。スイスは薬品や高級品の輸出を背景に極めて好況で、投資家はこの点に注目している、とシンチェ氏は指摘した。また、突き詰めて考えれば、スイスフラン高の最大の原因は、それがドル、ユーロ、円、英ポンドではないということにあるという。こうしたドルなどの通貨は世界主要通貨ではあるが、解決困難と思われる財政問題の影響で次第に歪んだ見方をされるようになっている。 ポンドがドルに対して上昇。一時は6週間ぶり高値を付けた。英国の4-6月(第2四半期)国内総生産の伸びが予想と一致したほか、米議会が債務上限引き上げで合意に至らなかったことから、英資産の魅力が増した。英政府統計局がこの日発表した第2四半期のGDP速報値は前期比0.2%増。成長ペースは1-3月(第1四半期)の0.5%増から落ちたものの、ブルームバーグがまとめたエコノミスト32人の予想中央値と一致した。

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