ユーロ上昇、ギリシャ救済措置の緩やかな進展受け - 9.28 日


ギリシャはユーロ圏加盟国からの借り入れを通じた新たな支援の受け入れにやや近づくなか、ユーロは上昇した。スロベニアとギリシャの議会では、救済基金の拡充が承認される一方、ギリシャ議会は新たな不動産税を可決した。市場では、これらの動きはギリシャのデフォルト(債務不履行)を防ぐために必要な措置とみられている。 スロベニアは、ユーロ圏17カ国のなかで8番目に欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)の新たな権限を承認した国となった。EFSFの権限拡大には、ソブリン債務危機が及ぼす経済的な影響を抑える措置として、流通市場で債券を買い入れる権利や、銀行への資本再注入基金の提供などが含まれる。ギリシャがデフォルトに陥ると、アイルランドやポルトガル、スペインなど、そのほかの債務に苦しむ経済諸国を脅かす可能性があり、進展は緩やかだが、欧州の指導者らは引き続きギリシャのデフォルトの防止を強く希望している。 しかし、ドイツのショイブレ財務相は、EFSFの拡充は一部の負担国が有するトリプルAの格付けを危険に陥れるだろうと述べ、ドイツは4,400億ユーロ規模の救済基金の機能拡充案に水を差した。EFSF拡大の観測は、今週の株式市場上昇の一因となった。ドイツのメルケル首相の広報官、ステファン・ジーベルト氏は、救済措置の変更は、「この計画が7月21日に策定された計画通りになるべきだ」とし、ドイツ政府はさらなる変更を承認しないと述べた。27日のギリシャの不動産税増税案の可決は、欧州中央銀行、欧州連合、国際通貨基金の3機関からなる、いわゆるトロイカに好印象を与える上でちょうど良い時期に行われた。これら3機関の関係者は、ギリシャの財政赤字削減の進ちょく状況を判断するため、同国を訪問している。

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