ECB総裁:景気見通しに下振れリスク、不透明感増した - 5.3 日


欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日、現行の政策金利は依然として緩和的だとの認識を示した。最近のデータが見通しを曇らせる中でも、ECBは年内の緩やかな景気回復の見通しを維持しているという。 同総裁はバルセロナでの政策委員会後の記者会見で、最新の指標は「景気が年内に段階的に回復するというわれわれの基本シナリオを変更させるのに十分ではない」と述べた。ECBはこの日、政策金利を過去最低の1%に据え置いた。 インフレ率については、年内はECBが上限と見なす2%を上回って推移し2013年に低下するとの見通しを示した。「今後数年のインフレ率見通しへのリスクはおおむね均衡していると引き続き考えている」と述べた。先月の会見ではインフレ見通しへの短期的な上振れリスクに言及していた。 ECBは6月に最新の景気予想を公表する。3月には2012年のユーロ圏成長率見通しをマイナス0.1%と、従来のプラス0.3%から下方修正している。インフレ率予想は2.4%と2%から引き上げた。 ドラギ総裁は「1-3月には経済活動の低水準での安定化が見られた」とした上で、「最新の調査の指標は不透明感の広がりを示している。来月にはより明瞭な判断ができるだろう」と語った。

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