豪ドルは下落、ギリシャ政局不透明感背景に - 5.9 日


9日のオセアニア外国為替市場では、豪ドルとニュージランド(NZ)ドルが下落した。ギリシャ政局の不透明感からリスク資産が手放される一方で、オーストラリア国債などの安全資産を買う動きが強まった。  豪ドルの対米ドル相場AUD=D4は一時1豪ドル=1.0052米ドルと、昨年12月終盤以来の安値まで下落。終値は0.5%安の1.0064米ドルだった。トレーダーらは、1.0004米ドルを割り込む水準にはストップロスの売り注文が並んでいると指摘している。  アラブ銀行オーストラリアのトレーダー、デービッド・スカット氏は、ギリシャの状況に言及し、「不透明感が高まり、これに対応してオーストラリア準備銀行(中央銀行)による大幅な緩和観測が広がれば、豪ドルは米ドルとの等価(パリティー)を大きく割り込む水準まで下落する」との見方を示した。  豪ドルは昨年12月29日以降、パリティーを維持している。  一方、NZドルの対米ドル相場NZD=D4は0.4%安の1NZドル=0.7850米ドルと、1月初旬以来の安値を付けた。  ギリシャの政局不透明感とフランスの大統領選の結果を受けて、ユーロ圏の債務危機克服に向けた緊縮財政策が弱体化する恐れがあるとの懸念を背景に、豪ドルとNZドルは売り圧力にさらされている。  中国と日本、オーストラリアの株式市場が1%以上するなど、アジア各国市場が下落したことも地合いを圧迫した。  一方、豪債券先物は上伸。3年債YTTc1は0.07ポイント高の97.340、10年債YTCc1は0.04ポイント高の96.685で終了した。

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