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ドル下落、FRB議長講演がリスク資産上昇促し - 8.29 日

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が示した米国経済に対する慎重な評価が、そのままドルに対する市場の評価につながった。ドルは当初、FRBの追加緩和措置が差し迫ってはいないことに安心して上昇した。しかし、FRB議長の発言で高利回り資産が反発上昇したため、反落した。ワイオミング州ジャクソンホールで開催された中央銀行年次シンポジウムでの待望の講演でバーナンキ議長は、再びリセッション(景気後退)に陥る瀬戸際に追い込まれていると多くが懸念している米国経済を、FRBは刺激する用意があると述べた。ただし、景気刺激策としての追加緩和措置については、期待に反して具体的に触れなかった。 FRB議長が新たな景気刺激策を明示しなかったということは、米国経済の健全性についてバーナンキ議長が自信を持っていると言うことだと受け止められ、当初はドルが買われた。しかし、投資家がより投資利回りの高い資産に引き寄せられ、市場の焦点はドルの悲惨な経済的ファンダメンタルズ(基礎的諸条件)と、他の通貨と比べて依然として妙味のない超低金利に戻った。この結果、ドルは軟化し、スイスフランの急落にもつながった。スイスフランは、スイス通貨当局が新たなフラン高抑制策を検討し始めて以来、大幅に下落している。一方、この日発表された米国経済指標は、景気回復が足踏みしていることを浮き彫りにした。米国4-6月期の経済成長率はわずか1.0%にとどまり、輸出の伸びが止まり、個人消費が抑制されたため、企業の利益は鈍化した。一方、ロイターとミシガン大学が調査した8月の消費者信頼感は、過去30年以上で最も弱い水準からわずかに持ち直したにとどまった。 ただし、バーナンキFRB議長が具体的な追加緩和策を示さなかったため、スイスフランが売られた。投資家は、FRB議長が量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表すると予想して、フランを買っていたが、発表がなかったことを確認して売り戻した。スイスフランは、8月9日にドルとユーロに対して史上最高値をつけたが、その後は14%以上も下落している。フラン高はスイスの輸出企業に損害を与えるので、フラン高抑制に積極的に取り組むスイス国立銀行(中央銀行)にとっては、このフラン下落は歓迎すべき事態だ。
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